デンソーは、つながるクルマを実現していく上で求められる「コネクティッド電子基盤」を紹介した。
自動車は、自動車単体としての機能をつかさどる車内向けの電子基盤が重視されてきた。しかし、つながるクルマになれば、車外と通信することにより、従来にない新しいサービスなどが可能になる。コネクティッド電子基盤では、自動車本来の走る、曲がる、止まるに関わる機能を担当する電子基盤(車内)と、車外との通信によって実現されるサービスを扱う電子基盤(車外)から構成される。
コネクティッド電子基盤の適用例も挙げており、もしもの事態に備える「走行環境の先読み」と最適な状態を維持できる「車両情報の先読み」は電子基盤(車外)で、発生した障害に備える「サイバーセキュリティ」は電子基盤(車内)で対応するとした。
IHIと自動車業界の関わりで最初に思い付くのはターボチャージャーだろう。しかし、TOKYO CONNECTED LAB 2017で展示したのは、ITS(高度道路交通システム)の路側機として、交差点での車両や歩行者を検知する3次元レーザレーダや、EVの充電を容易にするワイヤレス給電技術、燃料電池車への水素供給に役立つ二塔式ガス化炉「TIGAR」などだ。「将来のモビリティにIHIがさまざまな取り組み進めていることを広く知ってもらいたいと考え出展した」(IHIの説明員)という。
ガラスメーカーであるAGC旭硝子も、一見して“つながるクルマ”と関係はなさそうだ。しかし「発見!あったらいいかも、こんなガラス!」をテーマに、フロントガラスやドアウィンドウ、コーナーウィンドウ、リアウィンドウ、ルームミラーなどへの技術適用例をコックピット型の展示でアピールした。「人とクルマの間で情報をやりとりするときに、ガラスはその窓口になる。“つながるクルマ”と人のインタフェースだ」(AGC旭硝子の説明員)という狙いがある。
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