もう1つの新製品「iGRAF」は、粒子法による固気液の三相流れの解析が可能な、SolidWorksアドインの混相流解析ツール。粉体シミュレーションは計算が大規模になりがちという課題があったが、「粗視化モデルを搭載し、またマルチコア並列処理の最適化を行うことにより、高速計算を可能にした」(説明員)。使用コア数の制限はない。なお2017年8月22日に同社において、粒子法に関するセミナーが行われるとのことだ。
ムラタソフトウェアでは、電磁波、磁場、電場をはじめ、応力、熱伝導や圧電、音波解析、またそれらの連成解析も可能な「Femtet」を紹介していた。同ツールは簡単操作をコンセプトの1つとしている。
最新バージョンのFemtet 2017.0では、磁性材料メーカーの材料データが追加された。JFEスチール、信越化学工業、新日鐵住金、日立金属の4社が扱う計約130種類の材料情報が用意される。また今回は新たなメッシャーが搭載された。ボディー数が1000以上のモデルでは、従来のメッシャーと比べて生成スピードが6倍以上高速になったという。
なお出展はなかったが、米エムエスシーソフトウェアの「MSC One」やダッソーの「SIMULIA Abaqus Extended Package」のように、さまざまなCAEツールを試しやすい料金体系も登場している。またCTCのRescaleや、国際電通情報サービスの「PLEXUS CAE」のように、各種CAEアプリケーションをそろえるクラウド従量制サービスも展開されている。CAEツールの使いやすさと利用体系の柔軟化の両面が着々と進んでいるようだ。
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