新入社員の「働くことの意識」調査――「楽しい生活をしたい」が過去最高キャリアニュース

日本生産性本部の「職業のあり方研究会」と日本経済青年協議会が、新入社員の「働くことの意識」調査の結果を発表した。働き方は「人並みで十分」が高水準を維持し、「楽しい生活をしたい」「好んで苦労することはない」が過去最高を記録した。

» 2017年06月30日 11時00分 公開
[MONOist]

 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」と日本経済青年協議会は2017年6月26日、「働くことの意識」調査の結果を発表した。調査対象は、平成29年度新社会人研修村に参加した企業の新入社員。そのうち1882人から有効回答を得た。

 「働く目的」を尋ねたところ、「楽しい生活をしたい」(42.6%)が最も多く、過去最高を更新した。この回答は平成27年度37.0%、平成28年度は41.7%だった。一方、過去にトップになったこともある「自分の能力を試す」は今年度10.9%となり過去最低値に。「社会に役立つ」も平成27年度12.5%、平成28年度9.3%、今年度9.2%と減少傾向にある。

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「好んで苦労することはない」も過去最高を記録

 「人並み以上に働きたいか」という設問に対しては、「人並みで十分」が平成27年度53.5%、平成28年度58.3%、今年度57.6%と高い水準を維持。過去最高だった平成28年度よりは減少したが、「人並み以上」(34.9%)を上回っている。

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 デートと残業のどちらを優先するかという質問では、今年度も「残業」(71.0%)が「ことわってデートをする」を上回った。しかし、ここ数年「残業」派は減少しており、「デート(を優先する)」は平成27年度19.0%、平成28年度22.6%、今年度28.7%と増加している。

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 若いうちは進んで苦労すべきかという問いに対しては、回答率では「苦労すべきだ」が5割ほどと多い。ただ「苦労すべきだ」が年々減少しているのに対し、「好んで苦労することはない」は平成27年度23.0%、平成28年度26.0%、今年度29.3%と増え続けており、過去最高を記録した。

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 「会社を選ぶとき、あなたはどういう要因を最も重視しましたか」については、「能力・個性を生かせる」(31.2%)が、昨年より減少しながらも1位となった。2位もここ数年「仕事が面白い」(17.8%)が続いているが、平成23年度をピークに減少傾向にある。

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 また「就労意識」や「対人関係」などについて4段階で回答してもらったところ、職場や仕事に対する質問で否定的な意見が増えた。例えば「職場の同僚、上司、部下などとは勤務時間以外はつきあいたくない」(平成28年度との差+10.1ポイント)、「職場の上司、同僚が残業していても、自分の仕事が終わったら帰る」(同+9.9ポイント)などは、「そう思う」と「ややそう思う」の合計が過去最高となっている。

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