パーソルワークスイッチコンサルティングが「業種別Work Switch Score調査2025」の結果を発表した。働く幸福度を測定するスコアを算出したところ、業種間で最大3.8ポイントの差があった。
パーソルワークスイッチコンサルティングは2025年10月23日、「業種別Work Switch Score(ワークスイッチスコア)調査2025」の結果を発表した。
同調査は、同年3月21〜25日にかけてオンラインで実施したもので、就業している全国の1万人(20〜69歳)を対象としている。
Work Switch Scoreは同社が開発した指標で、「働くWell-being(働く幸福度)」を定量的に測定できる。「ワーク・エンゲイジメント」「ワクワク実感」「成長実感」「ワークライフバランス」の4要素からスコアを算出し、平均値を50.0とする偏差値で表す。
同調査ではAI(人工知能)分析基盤「Dataiku」による統計解析を実施し、Work Switch Scoreに影響を与える因子を業種別に特定した。
最もスコアが高かったのは「学術研究、専門・技術サービス業」の52.7ポイントで、全国平均を上回った。また、「教育、学習支援業」は「ワーク・エンゲイジメント」で53.0ポイントと最高値を記録している。
一方、「運輸業、郵便業」(48.9)や「卸売業、小売業」(49.0)、「金融業、保険業」(49.0)、「公共」(49.0)、「製造業」(49.2)などは全国平均を下回った。最高スコアの「学術研究、専門・技術サービス業」と「運輸業、郵便業」の差は3.8ポイントだった。
「ワークライフバランス」の指標では、業種間の差が顕著に表れた。「学術研究、専門・技術サービス業」は52.1ポイントと高水準だったものの、他の複数業種は49ポイント台にとどまっている。業種によって働き方改革の進展に差が生じていることがうかがえる。
また、スコアの高さに影響する因子を相関分析により特定した。全体では、働くWell-being向上に最も影響するのは「自己成長」(相関係数0.689)で、次いで「役割認識」(同0.678)、「他者貢献」(同0.676)となっている。
その他、同調査では各業種においてスコアの高い層、低い層の出現率を比較することで改善余地を定量化し、成長実感や役割認識などの観点から実践的な改善案を提示している。
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