これらのFBMの具体例として、制御盤のモジュール化についての課題整理や課題解決などのフローなどを明確化したのが「制御盤2030」である。制御盤の最新技術動向の評価とモジュール化を通した各種検討に基づき、制御盤の将来像の提言、モジュール化をベースとした制御盤FBMの可能性を検討した。
制御盤内の将来像としては、PLCと開閉機器との間は無線化による接続に置き換わり、結果として、盤内配線の制限が解放され、レイアウトフリー化や小スペース化、工数削減、小型化などを実現する姿を描く。
さらに、制御盤制作関連のビジネスモデルの変化についても描いている。
「製造業のサービス化」に向けたWGでは、ロボットやポンプ、工作機械など、モーターを使う製品についてのサービス化のモデルについて検討を進めた。その中で、共通の要件として、データ収集・解析の課題、CPS(サイバーフィジカルシステム)の実現、プラットフォームの創設の3つの共通課題を挙げている。
これらを実現できるような技術的、制度的な要件と、製造業のサービス化が進展したときに電機業界は何をすべきかの提言についてもまとめている。特に「得意分野の見極め」「場(プラットフォーム)の提供者になるか、そこに参画するかの判断」「標準化を主導するかの判断」「他業種との迅速かつフレキシブルな連携体制の整備」の4つのポインが重要だと提言している。
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