新技術を搭載した次世代80列マルチスライスCT医療機器ニュース

東芝メディカルシステムズは、80列マルチスライスCT「Aquilion Prime SP」の国内販売を開始した。Aquilion PRIMEの機能をアップした新型で、低被ばく撮影や少ない造影剤での検査を可能とし、高精細画像を提供する。

» 2017年04月17日 15時00分 公開
[MONOist]
photo 「Aquilion Prime SP」 出典:東芝メディカルシステムズ

 東芝メディカルシステムズは2017年4月3日、80列マルチスライスCT「Aquilion Prime SP(アクイリオン プライム エスピー)」の国内販売を開始した。Aquilion PRIMEの機能をアップした新型で、低被ばく撮影や少ない造影剤での検査を可能とし、高精細画像を提供する。

 Aquilion Prime SPは、X線の出力から検出に至る過程で独自のX線光学系技術「PURE ViSION Optics」を活用し、被ばくと画像の質を決める要素を見直した。X線の出力部は低エネルギー側の成分を低減し、X線エネルギー分布を最適化。検出部には、極小切断技術と検出器素材を最適化し、光出力を40%向上させた「PURE ViSION Detector」を実装。これらの機能により、アーチファクトの少ない鮮明な画像を提供する。

 また、金属アーチファクトを抑え、金属周辺部の画質を向上する「SEMAR」、精度の高い血管の描出や造影コントラストの強調を可能にする非剛体位置合わせサブトラクション、異なる2つのエネルギーのX線を収集するデュアルエネルギー、3回までの切り替え設定に対応するバリアブルピッチヘリカルスキャンなど、豊富なアプリケーション/再構成技術/撮影技術を搭載する。

 ガントリは患者目線の78cm大開口径で、寝台の上下左右の位置を操作室側からボタン1つで調整する機能を追加。画像再構成速度は、秒間最大70画像まで向上している。これらの技術により、CT検査全体のスループットを効率化した。

 設置スペースは14.8m2で、コンソールシステムの小型化により、操作室の省スペース化や作業スペースの拡張にも貢献する。装置未使用時には、スリープモードにより省エネルギーでの運用が可能となっている。

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