マイナビが「2018年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」の結果を発表。大学卒の採用予定数が前年実績比で17.8%増加し、業種別では「商社」「建設」「製造」で大幅な増加を目指していることが分かった。
マイナビは2017年4月6日、「2018年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」の結果を発表した。調査対象は新卒採用実績のある国内企業8000社。そのうち2419社から有効回答を得た。
2018年卒の採用予定数は、全ての学生分類で「増やす」が「減らす」を上回った。特に「大学」は文系、理系ともに、前年より「増やす」と4分の1以上の企業が回答した。しかし、「増やす」と回答した企業の割合は前年を下回った。
経年で見ると、「大学(文系)」は2013年卒以来6年連続、「大学(理系)」は2012年卒以来7年連続で「増やす」が「減らす」を上回った。
なお、前年実績数と比較した大学卒(院卒含む)の採用予定数は、全体平均で17.8%増加している。
前年実績数との比較を業種別に見ると、「商社」(前年比35.6%増)、「建設」(同29.5%増)、「製造」(同19.8%増)の3業種で大幅な増加を目指している。一方、「金融」「マスコミ」は、それぞれ前年比3.1%増、7.5%増と採用を増やす勢いが落ち着きを見せた。
採用環境の見通しは、半数以上の企業が前年より「(非常にを含めて)厳しくなる」と回答。文系で53.9%、理系で63.2%となっている。
「厳しくなる」理由には、「母集団(エントリー数)の不足」(74.5%)、「内定辞退の増加」(51.5%)、「セミナー動員数の不足」(40.4%)が挙がった。
採用スケジュールについては、「エントリーシート結果通知の開始」で変化が見られ、前年は「4月」だったピークが「3月」に前倒しとなっている。「3月」に受け付けを開始し、受け付け後すぐに結果通知を開始する企業が増えているようだ。
「面接の開始時期」は、前年同様に「4月」が開始のピークとなったが、「3月」が前年を上回った。「内々定出し開始」も、前年同様にピークは「6月」だが、「2月」から「5月」にかけて前年を上回るなど、面接の開始と内々定出しともに緩やかな前倒しの傾向が見られる。
企業が「実践している」「特に注力している」採用手法は、「体験型インターンシップの受け入れ」と「学校訪問」が増加。その他の採用手法よりも伸び幅が大きかった。
採用手法のうち「学生アルバイトの社員登用」は、全体の実施割合は5%程度だったが、「小売」(22.3%)、「サービス・インフラ」(15.5%)は他業種と比べて実施割合が多かった。
「新卒採用において、学生の本質を見極めるのに良いと思う方法」は、前年度より「長期インターンシップ」「アルバイト経験をさせてからの採用」が増加した。それぞれ前年比5.2pt増、同3.9pt増となっている。
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