ルネサスは同社の「RZ/G Linuxプラットフォーム」と、同プラットフォーム認証済みのパートナー製ソフトウェアや評価ボードなどを一括して提供可能な「産業向けルネサスマーケットプレイス」を開設。2017年4月11日から日本でサービスを開始し、今後海外にも展開する。
ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)は2017年3月28日、同社の「RZ/G Linuxプラットフォーム」と、同プラットフォーム認証済みのパートナー製ソフトウェアや評価ボードなど関連情報を全て集約させ、購入まで行える「産業向けルネサスマーケットプレイス」を開設し、2017年4月11日から国内でサービスを開始することを発表した。今後は順次、海外にも展開する。
ルネサスでは2016年10月に「RZ/G Linuxプラットフォーム」を発表した※)。「RZ/G Linuxプラットフォーム」は、動作検証済みのオープンソースソフトウェア、ミドルウェアをパッケージ化し、クラウド開発環境とともに提供することで、ユーザーのLinuxの導入を容易化し、開発にかかわる総費用を低減し、付加価値の高い組み込み機器の開発をサポートするという仕組みである。
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同プラットフォームをさらに活用しやすくするために、ユーザーがより早く新技術を導入したり、製品やサービスをタイムリーに投入できるようにしたりするため、パートナー各社の「RZ/G Linuxプラットフォーム」に関連するソリューション情報をまとめた「産業向けルネサスマーケットプレイス」を開設することを決めた。
同マーケットプレースでは、パートナー企業が登録した「RZ/G Linuxプラットフォーム」認証済みのソフトウェア(評価版)をダウンロードして、すぐに評価や検証を行える。さらに、電子商取引(eコマース)により、これらパートナー各社のソフトウェアやツール、ボートなどを、ユーザーを限定することなく、購入することを可能とした。
必要な情報やツールがまとめて得られるため、ユーザーは検討したい新技術や、分野を超えた技術を早期に導入することができ、開発および検証サイクルを短期化できる。一方、パートナー各社も「RZ/G Linuxプラットフォーム」に対応したソフトウェアや技術情報をマーケットプレースで広く公開することで、ビジネスを拡大できる。
将来的には、このパートナー企業の製品を組み合わせて、マーケットプレースから目的別にソリューションを提案することで、さらに短期間での製品企画やシステムの検証も可能にしていく予定だという。
「産業向けルネサスマーケットプレイス」は、マイクロソフトのクラウドプラットフォーム「Microsoft Azure」をクラウド基盤として採用。特に、システムの構築はITインフラに実績のあるソフトバンク・テクノロジーとルネサスが協業し、eコマース機能を実現したという。これにより、アプリケーションの開発をクラウド上で安心して実施できる他、ソフトウェアアドオンやツールなどのユーザー製品の付加価値を高めるソリューションを、誰でも簡単に購入し、導入することが可能だとしている。
パートナー企業と主な製品例は以下の通りである。
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