企業の45%がパワハラを把握――原因はコミュニケーションの少なさキャリアニュース

人事担当者向け中途採用支援サイト「エン人事のミカタ」が「パワハラ」についてのアンケート調査結果を発表。45%の企業がパワハラを「把握している」と回答した。同調査では、パワハラが起きる部署の特徴や、有効な対策についても尋ねた。

» 2017年02月23日 09時00分 公開
[MONOist]

 エン・ジャパンが運営する人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」は2017年1月27日、「パワハラ」についてのアンケート調査結果を発表した。

 調査対象は、同サイトを利用している企業の人事担当者。そのうち203社から回答を得た。

 まず、社内のパワハラについてどの程度把握しているかを尋ねたところ、「把握している」(7%)と「大体把握している」(38%)を合わせて、45%がパワハラを把握していることが分かった。

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 次にパワハラを把握している企業に、どのように把握したかを尋ねた。その結果、「本人の周辺(上長・同僚など)から相談があった」と「直接本人から相談があった」が46%で、同率1位だった。3位は「社内の噂で聞いた」(43%)。企業側は、本人や周辺社員の証言によってパワハラを把握するケースが多いようだ。

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 続いて、パワハラの内容を尋ねたところ、「精神的な攻撃」が76%と最も多かった。次いで「過大な要求」(24%)、「人間関係からの切り離し」(19%)となっている。

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 パワハラが職場に与えた影響として、62%と最も多く挙がったのは「職場の雰囲気が悪化した」。続いて「退職者が出た」(37%)、「メンタル不調の社員が増えた」(30%)という結果だった。

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パワハラが起きる部署の特徴は、コミュニケーションの少なさ

 パワハラを把握している企業に、パワハラが起きる部署に特徴や傾向があったかを尋ねると、「上司と部下のコミュニケーションが少ない」(37%)が最も多かった。。パワハラが起きる原因に、社員同士のコミュニケーション量や社内の雰囲気が関係していることが分かる。

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 「パワハラ対策を行なっていますか」という質問では、「はい」が56%を占め、「いいえ」の38%を上回った。

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 次に、パワハラ対策を行っている企業に、実施した対策の中で有効だと感じたものを尋ねた。その結果、「社内に相談窓口を設置」が最も多かった(51%)。続いて「管理職向けの研修・講習会の実施」(32%)、「就業規則に罰則規定を設ける」(28%)となっている。職場環境の整備やマネジメント層への働きかけによって、パワハラ対策をしている企業が多いようだ。

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