オン・セミコンダクターは「オートモーティブワールド2017」において、Audi「R8」のレーザーヘッドランプのユニットを紹介した。レーザー光源の制御をオン・セミコンダクターのLEDドライバICで行っている。
オン・セミコンダクターは「オートモーティブワールド2017」(2017年1月18〜20日、東京ビッグサイト)内の「第9回 国際カーエレクトロニクス技術展」において、Audi「R8」のレーザーヘッドランプのユニットを紹介した。レーザー光源の制御をオン・セミコンダクターのLEDドライバICで行っている。
レーザーヘッドランプは照射距離が500mと長く、従来の光源よりも明るいのが特徴だ。R8はLEDヘッドランプのハイビームの2倍の距離を照らすことができるとしている。郊外やアウトバーンなどは街灯が少ない場合が多く、欧州自動車メーカーが積極的に製品化している。しかし、光源そのものや光源を収束させる光学ユニットが高価なため、一部車種での採用に限られている。
R8のレーザーヘッドランプは、時速60km以上の高速走行時にのみレーザー光源となる。高速走行できない場所には歩行者がおり、ヘッドランプの光を直視する可能性が高まるため、時速60km以下では光源がLEDに切り替わる。高速走行時に前走車や対向車にレーザー光が当たらないよう、ロービームに切り替える自動ハイビームも搭載している。
R8のレーザーヘッドランプの制御は、LEDドライバICで行っている。LEDもレーザーもダイオードなので、LEDヘッドランプ向けで既に量産実績があるドライバICを、どちらの光源にも使用できる。
R8は、2014年に発売した限定仕様車で初めてレーザーヘッドランプを搭載した。量産車としては「世界で初めて採用した」(アウディ)としている。光源には波長450nmの4つのレーザーダイオードを使用。ブルーのレーザー光は蛍光体コンバータディスクに当たって白色に変化する。
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