以上で、エンジンのトルク発生モデルと発電機のトルク吸収のモデルができましたので、これを組み合わせてエンジンと発電機から成るシステムのコアの部分の動作を考えてみましょう。
図5にエンジン・発電機システムの回転速度増減に注目して、システムブロック図をまとめ直しました。
発電機の出力端子の電圧と負荷設定スイッチによって設定された負荷抵抗に電流が生じる。
発電機出力電流が決まると、上記の図4(a)から、発電機がトルクを吸収する。
エンジンECUの出力により燃料噴射量が決まると、前回の連載第6回の「図2 エンジン性能マップ」の「(c)燃料噴射量トルクマップ」によりエンジントルクが発生する。
エンジンの出力トルクと発電機の吸収トルクが決まると、両者が一体となっている回転部分の慣性モーメントに働きかけて回転数を変化させる。
HILSでこのプラントモデルをサイクルタイムごとに計算します。サイクルタイムを1msとすれば、現在の回転数3000rpmに対して1ms後の回転数は、
3000−445/1000=2999.555(rpm)
となります。
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