ジェイテクトは、CNC円筒研削盤「GE3i」シリーズを発売した。仕様の異なる3種のモデル、計5製品をそろえる。研削経験の浅い作業者でも高い精度で加工できる工夫などを施した。
ジェイテクトは2016年11月1日、CNC円筒研削盤「GE3i」シリーズを発売した。熱変位補正技術や制御技術を組み合わせ、経験の浅い作業者でも高い加工精度を実現できる。ラインアップは、標準仕様の「GE3i」、プロ仕様の「GE3i-PRO」、ハイパワー仕様の「GE3i-HYPER」の3種で、年間50台の販売を目指すとしている。
GE3iシリーズは、耐熱性能を高めたことで、安定した研削精度を可能にしている。ベッドの形状やリブの配置を見直し、機械内部に熱がこもるのを防いで機械本体の熱ひずみを抑えた。また、クーラント経路に断熱用アイソレーションカバーを採用し、ベッドとの間に空気層を設けて熱影響を低減した。
同社のCNC装置「TOYOPUC-GC70」を搭載し、従来機に比べて演算速度が5倍、通信速度が10倍に向上した。これにより、非加工時間を短縮できる。工作物剛性の自動判別機能も装備し、工作物の長さと径を入力するだけで最適な研削条件を自動で決定できる。
GE3i-PROでは、油圧機を操作する感覚を再現した「プロフェッショナルハンドル」を追加。油圧機と同様に、CNC機でも機械前面でハンドル操作ができる。GE3i-HYPERでは、高出力モーターを搭載し、GE3iに比べて砥石軸剛性を1.7倍、モーターの出力を1.5倍に高めた。
価格は、GE3iのストレート形が925万円/アンギュラ形が1015万円、GE3i-PROのストレート形が1285万円/アンギュラ形が1375万円、GE3i-HYPERのストレート形が1165万円となる。
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