ジェイテクトは、東京都中央区銀座にある同社東日本支社内に開設したショールーム「JTEKT ROOM Ginza」を報道陣向けに公開した。2016年4月1日からオープンする。学生など一般の人に幅広く来場してもらい、ジェイテクトの認知度を高める狙いがある。製品展示だけでなく、ワークショップや技術発表会などのイベントでもショールームを活用していく。
ジェイテクトは2016年3月31日、東京都中央区銀座にある同社東日本支社内に開設したショールーム「JTEKT ROOM Ginza」を報道陣向けに公開した。2016年4月1日からオープンする。学生など一般の人に幅広く来場してもらい、ジェイテクトの認知度を高める狙いがある。製品展示だけでなく、ワークショップや技術発表会などのイベントでもショールームを活用していく。
ジェイテクトは、旧豊田工機と旧光洋精工が合併して2006年に設立した。今回のショールーム開設は設立10周年を記念した取り組みの一環となる。ジェイテクトは設立10年だが、旧光洋精工は1921年、旧豊田工機は1941年の創業だ。「歴史ある若い会社」をキャッチコピーとし、ジェイテクトとグループ企業の認知向上につなげる。
同社 社長の安形哲夫氏は「自動車が好きな学生や、工作機械を使う製造業の方々に足を運んでもらいたい」と話す。「学生に来てほしいのは、関東での採用活動を強化したいという狙いもあるが、モノづくりを好きになってもらいたいからだ。また、単なるトヨタ系の企業ではなく、技術力のある独立した企業であることを知ってもらうきっかけにしていきたい」(安形氏)。
さらに「アピールが下手でなかなか発信できていなかった」(同氏)というジェイテクトグループのソリューションの紹介にも力を入れる。「グループ全体を見ると製品群が幅広い。工場に必要な設備を丸ごとターンキーで納入可能なほどだ。製造業向けのIoTについても、ドイツで進んでいる取り組みと同等のものが技術できている。今後さらに展示内容を充実させていくので、IoTに関心のある製造業の方にも見に来ていただきたい。TOYODA(ジェイテクトの工作機械ブランド名)の機械を使ってみたいが高くて手が出ない、と考えている中小企業の方々にも品質を実感していただく場としていく」(同氏)と話す。
銀座に立地する東日本支社でショールームを設けるのは、取引先にとっての利便性の高さもある。「名古屋は来ていただくには遠い。東京なら羽田空港や成田空港からアクセスしやすい」(同氏)。
JTEKT ROOM Ginzaの“ROOM”は、部屋や空間というだけでなく「余地」「機会」「可能性」といった意味を持つ。ショールームをモノづくりと人づくりの可能性の象徴としていきたいという思いを込めたという。
モノづくりのジェイテクトの取り組みや技術力を紹介する展示に加えて、多目的スペースを活用したワークショップなど人づくりといしてもJTEKT ROOM Ginzaを活用していく。
ステアリングの制御を体感できるドライビングシミュレーターや、駆動部品が動く様子を車両全体で確認できる「スケルトンカー」、ジェイテクトの伊賀試験場にあるテストコースを360度見回しながら疑似体験できる「JGOGGLE」といった2013、2015年の東京モーターショーの出展物を体験できる。
特殊環境用軸受の動作デモや、新幹線用や風力発電用などで採用実績のある軸受も紹介している。
工作機械は、スカイビング工法をマシニングセンタに搭載した「ギアスカイビングセンタ」の加工の様子を映像で見ることができる。「本当は工作機械の実機を設置したかったが、重量物の搬入には制限があった。工作機械の分野の展示はさらに充実させていく予定だ」(安形氏)。
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