オークマは、GEデジタルと提携し、産業用IoTプラットフォーム「PREDIX」を活用した生産監視ソリューションなどを展開することを発表した。
オークマは2016年11月14日、GEのソフトウェア子会社であるGEデジタルと協業し、GEデジタルが展開する産業用IoT(モノのインターネット)プラットフォーム「PREDIX」をオークマ製品に組み込むことを発表した。
GEは航空機エンジンや発電設備などの産業用機器のメーカーでありながら、いち早くICT(情報通信技術)を組み合わせた新たなサービスビジネスモデルを展開。「インダストリアルインターネット」として自社製品を通じてIoTによる得られたデータを基軸にした新たなサービスビジネスモデルの展開を推進している。
「インダストリアルインターネット」では、ジェットエンジンやガスタービンなどにデータを発信する仕組みを組み込み、それらのデータをインターネットを介して、GEが独自で運営するデータセンターに蓄積する。この膨大なデータを分析し活用することで顧客にもっと付加価値を提供する。機器の計画外停止の予防や、整備が必要な時期の予測によるメンテナンスのコスト低減など、解析をして有効活用することで顧客に新たな価値を提供することに取り組んでいる。
これらの基盤技術として開発したのが、インダストリアルインターネットのプラットフォーム「Predix」である。Predixは産業用機器においてデータを取得する一種のOSのようなものであり、導入することで産業用機器におけるデータ活用が容易になるという利点がある。
オークマでは、自社の工作機械製品にPREDIXオペレーティングシステムを組み込み、リアルタイムな情報、データ収集、分析を活用することで、生産加工のパフォーマンス向上を目指す。オークマでは、ここ数年「知能化」を訴え、工作機械の進化を推進してきた。PREDIXおよびIoT活用についてもこの一環の取り組みとなる。
第28回日本国際工作機械見本市(JIMTOF2016)では、このPREDIXを用いて、オークマ本社(愛知県)、アメリカ(ノースカロライナ州シャーロット)、JIMTOF会場(東京都)の、世界3拠点を結び、同時に監視モニターするデモを実施するという。
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