機器調整・管理ソフトウェアの機能強化版を発表FAニュース

横河電機は、製造現場で使用される各種機器の調整・設定・管理ができるソフトウェアの機能強化版「FieldMate R3.02」を発表した。保守業務において頻度の高い作業を単純化することで、現場での作業時間を短縮する。

» 2016年09月01日 07時00分 公開
[MONOist]

 横河電機は2016年8月10日、プラントなどの製造現場で使用される各種機器の調整・設定・管理ができるソフトウェア「FieldMate(フィールドメイト)R3.01」の機能を強化した「FieldMate R3.02」を発売した。

 FieldMateは、PCやタブレット上で動作し、機器調整や設定、管理ができるソフトウェア。直感的な画面表示と簡単な操作手順により機器設置の初期設定、プラント操業中の保全作業、機器交換作業などを行うことができる。業界標準となっている主要通信プロトコル(FOUNDATION フィールドバス、BRAIN、HART)とオープンなソフトウェア実行フレームワークであるFDT/DTM技術、さらにフィールド無線規格のISA100.11aに対応し、メーカーや通信規格を問わずプラントで使用する主要なフィールド機器の調整や設定ができる。

 新バージョンのR3.02は、Windows 7/10搭載のPCやタブレットに対応する。プラントの保守作業で頻度の高い、ゼロ点調整やループテストといった作業について、ホーム画面に専用ボタンを設置。これにより、何階層にも分けられたデータの中からフィールド機器の設定値を確認するなどの煩雑な操作が不要になる。

 ゼロ点調整とは、フィールド機器の設置環境や取り付けの姿勢によって生じる微少な誤差を調整するための作業だ。同社の差圧・圧力伝送器については、校正の際のゼロ点調整を、対象の機器と接続してボタンをクリックするだけで実行できる。

 ループテストは、機器の信号が指示調節計や制御システムに間違いなく届くかを確認する作業で、従来は機器ごとに異なる操作で模擬信号を出力してきた。今回の機能強化により、機器メーカーや機種を問わず、同じ操作でループテスト用の入力信号が出力可能になった。他にも入力信号の大きさを任意に設定してテストパターンを作成し、保存や呼び出しができるようになった。

 また、簡単な操作で現在と過去の設定値を比較し、差分を抽出できるようにもなった。現場での作業後、変更不要な値を誤って変更していないかの確認やトラブルの原因究明に利用できるという。

photo 「FieldMate R3.02」の表示画面(タブレットPC使用時)

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