生産現場の機器と上位ITシステムの連携など、CC-Link IEが提供する生産現場を見える化する機能は、CC-Link IEフィールドネットワークBasicでも継承。これにより、これまでスペックの問題などでCC-Link IEに対応できなかった機器も統合的に管理可能になる。
汎用のイーサネット対応機器であれば、「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」への対応に必要なものはソフトウェアの実装のみである。そのため、機器ベンダーは短期間で対応製品を開発可能だ。また、他のプロトコルに対応した機器とハードウェアの共通化も可能で、低コスト化も進められる。加えて、マスター機器は、PLC以外に汎用PCでも利用可能としている。
CC-Link協会テクニカルエンジニアの山田弘氏は「工場内でのIoT活用ニーズの高まりなどもあり、主にアジアなどからは、高コストパフォーマンスなCC-Link IEを求める声が強かった。新規格によりこうしたニーズに応える製品の普及を広げ、CC-Link IEの利用範囲をさらに広げたい」と述べている。
「CC-Link IEフィールドネットワークBasic」には、既にBalluff、CKD、Hilscher、IDEC、Molex、Phoenix Contact、三菱電機、ルネサスエレクトロニクスなどが製品開発を検討しており、CC-Link協会では開発を支援するため、サンプルコードの無償提供を行う他、開発した機器の接続性チェックのために行うコンフォーマンステスト費用を、2016年8月から1年間無償化するキャンペーンを実施するとしている。
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