次に、断面曲線を押し出しにより、立体化させます。図9のツールバーに赤い○で示した斜投影アイコンをクリックし、赤い楕円で示したワークベンチを「Part」に変更します。
モデル欄でInvoluteGearを選択し、図10のツールバーに赤い○で示した「押し出し」アイコンをクリックすると、図11に示す設定画面がコンボビューに表示されます。
標準的な歯車では、歯厚は、円周率×モジュール/2となるため、ここでは、3mmに設定します。「長さ」の欄に3と入力し、「ソリッド作成」にチェックを入れて、「OK」をクリックすると、歯車断面曲線が立体になります。
次に、軸を追加します。図12のツールバーに赤い○で示した「円柱」アイコンをクリックすると、円柱が画面に表示されます。
プロパティの「データ」タブをクリックし、図の赤い楕円で示した円柱の直径と高さを適宜変更します。今度は、歯車からの軸長さが対象になるように、円柱の位置を変更します。プロパティのPlacementの…をクリックし、図13に示す「配置」画面で、z寸法を適宜変更すると、円柱がz軸方向に移動します。
軸と歯車がそろったら、ブーリアン演算により一体化させます。モデル欄でExtrudeと円柱を選択し、図14のツールバーに赤い○で示した論理和アイコンをクリックすると、図15に示すような軸と一体化された歯車が出来上がります。STL形式でデータを出力すれば、3Dプリンタで試作できます。
今回のサンプルデータ(GearSample.FCStd)はこちらからダウンロードできます。
伊藤孝宏(いとう・たかひろ)
1960年生。小型モーターメーカーのエンジニア。博士(工学)。専門は流体工学、音・振動工学。現在は、LabVIEWを使って、音不良の計測・診断ソフト、特性自動検査装置などの開発を行っている。
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