お次は図面枠の作成です。Draftsightは高機能なので、“使い方”にはいろんな手があります。しかし“描き方”だけはJISに従う必要があります。そこで、実際用いられている図面の一例として、3D CAD「SolidWorks」に付いている「JIS A3」の図面フォーマットを使って図面様式の基本的な部分を解説します。
図面枠を描くときに「格子参照」は必須ではありません。でも、口頭で図面のやりとりをする際にこれがあると、図のどこを見て話をすればいいかが分かるので、面倒でも設けておくと良いと思います。
それでは、SolidWorksのJIS A3図面フォーマットをお手本にして、輪郭線と中心マークの作成、格子参照の作成、表題欄の作成の順で図面枠の作成を進めましょう。
お手本を見ると、輪郭線は用紙枠から10mm内側に設けられているようですね。なので、A3横の用紙枠の10mm内側に図面枠を描くという作業をしていきましょう。
「myjis-a3.dwt」を呼び出します。そして画層プルダウンの中から今度は「図面枠」 を選択します。
次に用紙枠を描いた時とまったく同じ要領で、矩形コマンドを使ってX方向420、Y方向297の四角形を描きます。次にこれを10mm内側にオフセット(平行コピー)した矩形を作ります。
左クリックで矩形を選択し、「オフセット」コマンドを実行。
距離を「10」にしてEnter。マウスを矩形の内側へ動かし左クリックで決定します。
こうして出来た矩形が図面枠の「輪郭線」になります。
引き続き中心マークを描き加えます。中心マークは用紙のタテヨコの中心に引く実線で、用紙のふちからスタートして輪郭線の内側5mmまで延ばして描きます。
左クリックで外側の矩形を選択したら「分解」コマンドを実行します。
これによって、外側の矩形が4本の直線に分解され、それぞれの線に対してエンティティスナップを効かせることが可能です。
分解した線をそれぞれ15mm内側へオフセットします。ここで作った線の位置が中心マークの終端になります。
次いで、分解した線の中点からこの15mmオフセットした線の中点に向かって、線分コマンドを実行します。これが中心マークになります。
この作業を繰り返して上下左右に4箇所の中心マークを作ったら、15mmオフセットした線は削除しておきます。
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