中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」が「2016年の中途採用」についての調査結果を発表。4割の企業が昨年よりも中途採用の人数を「増やす」と回答した。採用予定の人材は「経験者・一般クラス」が最多で、採用基準を下げる傾向も見られた。
エン・ジャパンが運営する人事担当者向け中途採用支援サイト「エン 人事のミカタ」は、2016年3月17日に「2016年の中途採用」についてのアンケート調査結果を発表した。同サイトを利用する企業を調査対象とし、177社から回答を得た。
初めに、昨年と比較した中途採用の人数について尋ねたところ、40%の企業が「(昨年よりも)増やす」と答えた。2013年の33%、2015年の32%と比べポイントが高く、企業の採用意欲の高さがうかがえる結果となっている。
中途採用の人数を「増やす」と回答した企業にその理由を尋ねると、「既存事業の強化」が70%で最も多かった。続いて「需要の拡大」が42%。「需要の拡大」は2013年(27%)に比べ25ポイント増となり、停滞感のある個人消費に比べビジネスでの需要は高いことがうかがえる。3位の「退職者の増加」(25%)の背景には、バブル期並みの売り手市場があり、退職者が出やすい状況になっているようだ。
次に、採用を予定している人材について調査。その結果、「経験者・一般クラス」が93%で最多となった。「管理職・マネージャークラス」は22%だが、昨年の19%に比べて増加しており、経験豊富なミドル層にも注目が集まっていることが分かる。
「採用基準」の変更については「(昨年と同一職種・ポジションで中途採用を行う場合)採用基準を変えない」が8割以上を占めた。しかし「採用基準を上げる」とした企業が昨年より減ったのに対し、「採用基準を下げる」という企業は6%から12%へと増えている。
採用基準を下げる理由には「下げないと採用に至らない」「間口を広げて応募者をあつめるため」などが挙げられた。採用難易度が高く、基準を下げないと採用が厳しい状況であることが垣間見える結果となった。
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