一番多いのはUMLの図で、次に状態遷移図が使われています。その次はモデル図とはいえませんがExcelの表で管理しているものが多くなっています。また要求モデリングは未実施である場合も6割以上のように多くなっていて、あまり要求モデリングは実施されていません。第5回記事の図8と図9を参照してください。
(6-1)とそれ以降のモデリングの利用状況については、引き続き、JEITAのモデリングの委員会でアンケートを行い議論していますので、後日、その報告書を公開します。
データモデリングでは UML、DFD、E-R図の順で使われています。しかし要求モデリングほどではないですが、未実施も半数以上になっています。第5回記事の図10と図11を参照してください。
このデータモデリングが少ない理由としては、データ量が少なく、データ構造がそれほど複雑でなく、設計モデリングの例えば、クラス図やオブジェクト図の一部として表記しているなどの推測をしています。
アーキテクチャモデリングでは圧倒的に UML でモデリングしている場合が多くなっています。またモデルの活用も多くされています。第5回記事の図12と図13を参照してください。
アーキテクチャモデリングの実施率が高いのはいいことですが、次の段階としては、その中身がどのように役立ち、再利用されているかなどを見ていく必要があります。
設計モデリングもアーキテクチャモデリングと同様に、UMLで記述されることが増えています。フローチャートで記述しているものも2番目に多くなっています。また活用も半数近くで行われていて、多く活用されています。第5回記事の図14と図15を参照してください。
今や設計モデリングをしないプロジェクトはないぐらいの実施率になっています。組み込み系ソフトウェア開発では状態遷移図やフローチャートの他、UMLやSysMLで記述されることも多くなっています。
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