メガネ型端末で、遠隔地から現場へ作業支援 : FAニュース
富士電機は、現場作業者のウェアラブル端末を使用し、遠隔地からインターネットを通じて作業の支援・指導ができる「ウェアラブル型遠隔作業支援パッケージ」を発売した。
富士電機は2015年12月1日、現場作業者のウェアラブル端末を使用し、遠隔地からインターネット通じて作業の支援や指導ができる「ウェアラブル型遠隔作業支援パッケージ」を発売した。
現場の作業者が装着するメガネ型のウェアラブル端末と、遠隔地の支援者側拠点(本部)をインターネットで接続し、本部から作業者へ支援・指導が可能。同社が独自開発したソフトウェアにより、本部の熟練技術者から直接指示したり、作業状況をリアルタイムで確認できるため、作業の品質向上や効率化、技術伝承に貢献するという。
同パッケージには「スタンダード版」と「プレミアム版」が用意されており、スタンダード版は本部PCとウェアラブル端末との双方向通話やカメラ画像のリアルタイム転送、本部PCからウェアラブル端末へのコメント送信が可能だ。
プレミアム版では、事前に登録した作業項目を、手順に沿って作業者のウェアラブル端末に投影表示する機能や、音声認識により作業内容を記録し作業報告書をクラウド上に自動生成する機能も備えた。また、スタンダード版/プレミアム版とも、作業結果はリアルタイムでクラウドサーバ内に実績データとして一元管理するため、必要な時にいつでも参照・共有できる。
端末の形態は、現在のメガネ型に加えて、2016年3月にはタブレット型、同年9月にはスマートフォン型も発売される予定だ。
支援パッケージを用いた現場作業と本部支援イメージ
【参考】支援パッケージの構成
FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録 をお願い致します。
ウェアラブル端末とモノのインターネットは「現場」の救世主となるか?【後編】
製造現場や保守現場、建築現場など、多くの「現場」の救世主として注目を集めるウェアラブル端末とIoT(モノのインターネット)。前編では、ウェアラブル端末とIoTの現場活用における期待と、それを集めるようになった背景を解説した。今回の後編はこれらを活用した現場における先進事例と将来像について紹介する。
モノに触れるだけで情報が得られる「グローブ型ウェアラブルデバイス」――富士通研
富士通研究所は、保守・点検作業をタッチとジェスチャーで支援する「グローブ型ウェアラブルデバイス」を開発。NFCタグ検知機能と作業姿勢によらないジェスチャー入力機能により、端末操作をすることなく自然な動作だけで、ICTを活用した作業支援、結果入力などが行える。
ウェアラブル、クルマ、スマートホーム――IoTの本命はどれ?
情報通信総合研究所は「IoT時代の最新動向と今後の展開〜クルマのICT化を中心に」と題した記者説明会を開催。「2015 International CES」の展示を事例として、近年注目を集めているIoT(Internet of Things:モノのインターネット)の最新動向について解説した。
ウェアラブルコンピュータがなぜ再び脚光を浴びているのか?
誰もがスマートフォンを所有し、スマートフォンに情報が集まる時代。スマートフォンを“インフラ”として捉え、製品やコンセプトを見直してはどうだろうか。使い古されたはずのコンセプトが、再び輝きを放つかもしれない。
アマゾン「AWS IoT」は何が衝撃的なのか
米Amazonが発表したIoTサービス「AWS IoT」は業界に大きなインパクトを与えた。一企業の発表した取り組みがなぜ、IoTを取り巻く各社に大きな影響を及ぼすのかを考察する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.