では幸運にも(?)手に入れられたPi Zeroを早速いじってみることにする。まずはOSのインストールだが、ここは素直にRaspbianを入れるべく、PCにあるNOOBSをmicroSDカードにコピーしてインストールを開始した。
ところがここで問題発生。microSDに入っているNOOBSを認識してくれないのだ。
基板を見ると緑色のLEDが8回点滅を繰り返している。調べるとこれは「SDRAM not recognized. You need newer bootcode.bin/start.elf firmware」というエラーのようだ。サイトを確認すると2015年11月21日に最新版の「1.5.0」というバージョンが掲載されていた。私は旧バージョンの「1.4.2」を入れようとしてしまっていて、バージョンが古かったために起きたエラーの模様。改めて1.5.0をダウンロードしてインストールを試みるとすんなりと認識した。
なお1.4.2からは「Raspbian Jessie」になっており、インストール後はデフォルトでX Window Systemが立ち上がるようになっている。1.5.0でもそれは同じだ。
さてOSが入ったところで、次はネットワークへの接続だ。Raspberry Pi 2ならば有線LAN端子が用意されているのですんなりと行くわけだが、先ほど述べたようにPi Zeroには有線LANの端子がない。USBハブを経由して、USB/有線LAN変換アダプターを使うのがシンプルな方法だろう。今回は手元にあったUSB3.0対応のハブ付き、サンワサプライ「400-HUB022」を利用したところ問題なく認識。インターネットに無事接続が完了した。
なんかあっけなくセットアップが終了してしまったので、無線LANアダプターを使ってのインターネット接続を試みたい。USB/有線LAN変換アダプターは2000円近くすることも多いが、802.11b/g/nが利用できるアダプターは大抵1000円以下で入手できるので、お財布にも優しい。まずはこちらも手元にあった、エレコム「WDC-150SU2MBK」を使ってネット接続ができるようにしてみた。
USBハブに無線LANアダプターを差したら lsubs と入力して、まずは認識しているか確認しておこう。
「Elecom Co., Ltd」とあるので、無事認識している。では次に/etcにある「interfaces」というファイルでアダプターがDHCP経由で認識できるように変更する。sudo vi /etc/network/interfacesと入力し、viを立ち上げて設定ファイルを編集する。赤い四角で囲んだ所へ「dhcp」と入力すればOKだ。
では次にSSIDとパスフレーズをRaspbianに登録する。これも同じく/etc以下にある「wpa_supplicant.conf」へ設定ファイルを追加することになる。まずは以下のようにして暗号化されたパスフレーズを吐き出してみる。
これをviを利用して設定ファイルへ付け加えてもよいのだが、ここは簡単に、コマンドでファイルへ追加してしまおう。sudo bashでルートに移ったら wpa_passphrase (SSID)(パスワード) >> /etc/wpa_supplicant/wpa_supplicant.conf と入力する。「>>」はファイルの最後にこれを付け加える、という意味だ。
ここまでできたらsudo rebootでOSを再起動する。再起動後は無線LANでの接続が可能になっているはずだ。
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