勝ち組は自動車部品とFAか!? TPPにおける合意内容公表製造マネジメントニュース(3/3 ページ)

» 2015年10月21日 07時00分 公開
[三島一孝MONOist]
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家電・産業製品では撤廃項目が目立つ

 家電製品では、エアコン(関税率1〜2.2%)やビデオカメラ(同2.1%)、カラーテレビ(同3.9〜5%)で、関税を即時撤廃する。ただこの領域ではエアコン以外は市場が縮小していたり、日本国内での生産がほとんどなくなっていたりで、あまり関税撤廃のメリットを得られないかもしれない。

 一方で、利点が大きそうなのが産業用機械だ。現在6.7%の蒸気タービン、3.3〜4.2%の金属加工用マシニングセンター、4.2〜4.4%のCNC旋盤、2.0〜4.4%の電動機・発電機で、関税の即時撤廃が行われる。4.4%のホーニング盤とハンマーは5年目での撤廃、2.4〜5.8%のベアリングは12年目での撤廃となっているが、これらは日本国内で生産しているものも多く存在する。さらに米国が“製造業回帰”政策を進めていることなどから需要が伸びることが期待されているため、TPPの利点を享受できそうだといえる。

photo 米国における家電、産業用機械のTPP合意内容(クリックで拡大)出典:経済産業省

既にあるEPAの枠組みを拡大

 その他の国では、オーストラリアやマレーシア、メキシコ、ぺルーなどは現在EPA(経済連携協定)を既に結んでおり、その合意内容をTPPの枠組みへと徐々に移行していくという。

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