自動運転システム実現への課題は「膨大なデータのひも付け」自動運転技術(3/3 ページ)

» 2015年09月28日 11時00分 公開
[與座ひかるMONOist]
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2020年が一里塚、次世代交通を目指して

SIP-adus サブ・プログラムディレクターの葛巻清吾氏(トヨタ自動車) SIP-adus サブ・プログラムディレクターの葛巻清吾氏(トヨタ自動車)

 SIP-adusは2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催時期を目標として、次世代公共交通システム(バス)の実用化を目標に掲げている。「実際に2020年に自動運転システム搭載のバスができ上がるわけではない。自動運転の技術を生かし、新幹線のようにスムーズな加減速や、渋滞混雑を避けた走行など、確実な利用法を考案中だ」(葛巻氏)。

 また、次世代公共交通システムの開発と連携する形で、障がい者や高齢者などの歩行支援システムの開発も進んでいる。「全ての人にスムーズな移動環境を提供」を掲げ、車いすへのスロープの案内や、エレベーター案内などの実現に取り組んでいる。

SIP-adusと東京都が目指す次世代都市交通交通制約者への歩行支援システムについて SIP-adusと東京都が社会実装を目指している次世代都市交通の概要(左)。障がい者や高齢者など交通制約者に役立つ歩行支援システムとの連携も検討されている(右)(クリックで拡大) 出典:SIP-adus

 葛巻氏は「現在の進捗状況は、2020年度までの目標に対して、大体10〜15%程度。ひとまずどこを協調していくべきか、目標を決めた段階だ。今後は、各情報・技術をしっかり統合できるよう進めていく」と述べた。

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