IHIは、再生医療の実用化に向け、横浜市立大学と共同で取り組む「大量培養機能を有するヒト細胞の製造システム」の開発が、「横浜市特区リーディング事業助成金」の対象事業に採択されたと発表した。
IHIは2015年8月12日、再生医療の実用化に向け、横浜市立大学と共同で取り組む「大量培養機能を有するヒト細胞の製造システム」の開発が、「横浜市特区リーディング事業助成金」の対象事業に採択されたと発表した。
ヒト幹細胞を用いた再生医療の実現には、大量のヒト幹細胞を培養し、分化誘導によって機能的な細胞を得る必要があるという。しかし従来、細胞の機能を維持しつつ、大量培養するための技術は確立されていなかった。
同社では、バイオ医薬製造のための動物細胞の大量培養技術、産業機械の機械設計・制御技術などのコア技術を応用し、2013年にiPS細胞やES細胞を浮遊培養する大量培養装置を試作。マウスES細胞の大量培養に成功している。
さらに、2014年から横浜市立大学大学院医学研究科の谷口英樹博士の指導・協力のもと、大量培養機能を持つヒト細胞の製造システムの開発を進めている。同社では今回の採択を機に、医療グレードでヒト細胞を安定的に大量培養する技術の実用化に向けた開発を加速させるという。
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