丸紅情報システムズは「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」で、スポーツカーや食品工場向けロボットのパーツなど、樹脂素材で3Dプリントした最終製品の事例を多数紹介した。
丸紅情報システムズ(MSYS)は2015年6月24〜26日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「第26回 設計・製造ソリューション展(DMS2015)」に出展し、米ストラタシス社製のFDM方式3Dプリンタ「Fortusシリーズ」を中心に樹脂製の最終製品の国内事例を紹介した。
同社のブースで注目を集めていたのが、フィアロコーポレーションが手掛けたライトウェイトスポーツカー「CIPHER(サイファー)」だ。フィアロコーポレーションは自動車などのデザインや設計、モデル制作などを行う独立系のデザイン開発会社。創業75周年記念で“実際に走る乗り物を作ろう”と企画されたのがCIPHERだという。「当初1人乗りだったが、2人の方が後で楽しさを共有できてよいだろうと2人乗りに変更した」(説明員)そうだ。
フロントライトのカバーと車体後部のダクトは、Fortusシリーズを用いてABS樹脂で造形。これらのパーツは一般的な量産車の場合、金型が必要となるが、CIPHERは量産車ではない。また、Fortusシリーズを用いればダクトの高熱にも耐えられる材料での出力が可能であったため、3Dプリンタによる製造が最適だと判断した。さらに、フロントライトのレンズは重たく、時速100km以上で走行するには丈夫な材料が必要だったが、ABS樹脂であればその問題をクリアできたのだという。
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