PET検査用薬剤合成装置にβアミロイド検出用薬剤の合成機能を追加医療機器ニュース

GEヘルスケア・ジャパンは、PET検査で使用する放射性薬剤を自動合成する放射性医薬品合成設備「FASTlab」に、βアミロイド検出用薬剤「ビザミル」の合成機能を追加し、2015年5月19日付で薬事承認を取得した。

» 2015年06月16日 08時00分 公開
[MONOist]

 GEヘルスケア・ジャパンは2015年6月1日、放射性医薬品合成設備「FASTlab(ファストラボ)」でのβアミロイド検出用薬剤「ビザミル」(一般名:フルテメタモル)の合成機能について、同年5月19日付で薬事承認を取得したと発表した。ビザミルのカセットは、同年7月に発売の予定。

 FASTlabは、同社が2012年4月に日本での販売を開始した、PET(陽電子放射断層撮影装置)検査で使用する放射性薬剤を自動合成する放射性医薬品合成設備。今回、腫瘍の診断などに使用される放射性薬剤FDG(フルデオキシグルコース)の合成機能に加え、新たにビザミルの合成機能が追加された。

 ビザミルは、アルツハイマー病や他の認知障害が疑われる成人患者の脳内で見られる老人斑と呼ばれるタンパク質の主成分、βアミロイドの沈着を可視化する薬剤。ビザミルの合成機能が追加されたことで、国内では初めて、1台で複数のPET薬剤の合成ができる装置となった。

 同社では、同装置を用いることで、院内の限られたスペースと時間内で1日に2剤の合成が可能となり、疾病診断にPETを活用する施設において有用なインフラになるとしている。

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