さて、74HC14を経由した信号が、74HC123のB(2番ピン)に届きます。Bの入力信号が立ち上がったとき、Q(13番ピン)とQ ̄(Qバー、4番ピン)からパルスが出力されます。Qから出力されたHの信号でタイマー表示用のLED(D3)が点きます(画像8-水色)。Q ̄からはLが出力されます(画像8-青)。
74HC74のデータシート(PDF)にある機能表も見てみましょう(画像11)。
74HC74のPreset(4番ピン)はHに固定されています(画像8-赤)。Clear(1番ピン)は前述の通りH。今回の回路では、黄色でマーカーした動作をすることが分かります。Data(2番ピン)には、人感センサーが反応したときにH信号が届いています(画像8-黄)。あとは、Clock(3番ピン)に信号が立ち上がるのを待つばかり!(画像8-青)
その瞬間は、74HC123ののCext(14番ピン)とRext(15番ピン)に接続したコンデンサと抵抗で制御しています。コンデンサ容量と抵抗値によって出力のタイミングが変化するのです。今回は10μFのコンデンサと1MΩの抵抗を用いているので、10秒間に設定されています。
そして、QからHの信号が出てTWE-LiteのDI1に入力され、子機のLED(D4)が光ります(画像8-青実線)。
とまぁ、こんな風に回路を読み解いていくと、「配線したのに、ちゃんと動かない!!」というときに、テスターで電圧を測って回路のデバッグができるワケです。人に教えていただいた回路や書籍に掲載されている回路をそのまま作るのは、電子工作の第一歩ですが、こうしてもう一歩踏み込んで考えると、この先できることが広がっていくなぁ と思います。
本連載ではTWE-Lite DIPを使って、お手軽M2Mを体験してきました。当初は、Arduinoと連携して何か面白いものを作れるかな? と考えていたのですが、電子回路だけでもいろいろな機能を実装できました。
周辺機器と組み合わせたり、プログラムを追加することで、もっと面白いアイデアが実現できるでしょう。手軽にM2Mが実装できるTWE-Lite DIPを使って、楽しみながらM2MやIoTを体得してください。
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