ここまでの内容でなんとなく週刊 マイ3Dプリンターの雰囲気が伝わったでしょうか。ご覧いただいた通り、3Dプリンタを「道具として使いこなす」という観点では、週刊 マイ3Dプリンターは非常によい教材だといえます。
以前話題になった「週刊 Robi(ロビ)」では、全70号で総額15万円ほど掛かるにもかかわらず、約6万体のロビが完成する(している)見込みだそうです(関連記事:再燃するロボットブーム、鍵となるのは“人とのコミュニケーション”)。これを踏まえると、ひょっとしたら週刊 マイ3Dプリンターが、パーソナル3Dプリンタを“パーソナル(個人/家庭)”に届ける・広める起爆剤になるかもしれませんね。
ただ、3次元CAD/CGツールおよび3Dプリンタを使いこなせるだけでは、“3Dプリンタを家庭で日常的に楽しむ”シーンの実現は困難だと筆者は感じています。
以前、ある取材先で、こんな話を聞いたことがあります。『ここ数年の3Dプリンタブームで、いち早くパーソナル3Dプリンタを入手した人たちの中で、既に3Dプリンタを手放してしまった方や、ホコリをかぶった状態のまま放置している方がいるそうです』と……。なぜそのような状態になってしまったのでしょうか。
筆者は、現代のPCやスマートフォンのように、真の意味で3Dプリンタが“パーソナルな存在”になるには、単に3Dプリンタを所有し、ツールを使いこなせるだけでは不十分で、日常的にモノづくりを楽しめるサイクルや仕掛け作りが必要だと感じています(一方で、工作機械の1種である3Dプリンタが本当に一家に一台必要なのかという議論もあると思いますが……)。
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