Tanneberger氏は2つ目のテーマとしてフォルクスワーゲンの車載テレマティクスサービス「Car-Net」について説明。2013年から市場投入されているCar-Netだが、今後はリアルタイム交通情報の確認が行える「Guide&Inform」、スマートフォン上のアプリケーションと連携できる「App Connect」、事故などの緊急時にクルマが自動的に外部に通報を行うといった安全性に関する機能群である「Safety&Service」、電気自動車向けのサービスとして充電管理をスマートフォンから行える機能などを提供する「E-Remote」の4つのテーマを軸に機能を拡充していく方針だという。
App Connectに関してはAppleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」のどちらにも対応するという。フォルクスワーゲンだけでなく、その他の自動車メーカーもこうしたインターネットと接続した車載サービスの開発・導入を急いでいる。その要因として、Tanneberger氏は欧州などで今後数年内に導入が義務化されると見られている緊急通報システム「eCall」の存在を挙げた。
eCallでは、事故発生時に車載通信ユニットからエアバッグの作動といった車両状況、GPS座標を自動で外部に送信しなくてはならない。つまり、導入の義務化によりクルマとインターネットとの接続は必須となる。Tanneberger氏は「コネクテッドカーの数は現在も増え続けているが、eCallの義務化がその勢いをさらに加速させる最後の大きな要因になるかもしれない」と語った。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.