そういえばN店長! 見た目は問題なくても3DプリントできないSTLができてしまうケースもあると聞いことがあるんですが?
STLファイルのエラーってやつだね。
何かエラーをチェックする方法ってあるんですか?
それじゃあ、無料のソフトウェアがあるから教えてあげよう。
わーい! STLに変換したら一度そのソフトウェアで確認しておくと安心ですね。
STLファイルのエラーの有無を確認できる無料のソフトウェアを2つ紹介しておきましょう。1つは「MeshLab」で3Dデータの編集・変換が行えるソフトウェアです。もう1つは「MiniMagics」です。こちらはSTLファイルのエラーチェックや寸法確認などが行えます。
じゃあ、XYZwareを起動して、STLファイルを読み込んでみようか!
はい!!
XYZwareでは、主に積層ピッチ(細かさ)/中身の密度/サポートの有・無/ラフトの有・無などの設定が可能なんだ。
う〜ん。何をどうしたらいいのか? 初めてなので全然分かりませんね……。
一番気になるのは、やはり見た目にも影響する積層ピッチじゃないかな。
何段階かで設定できるんですねぇ。いろいろ自分で触ってみますね!
STLファイルをXYZwareに読み込んだ後、設定をしなければならない項目は大きく2つあります。1つは「移動と回転/拡大と縮小」、もう1つは「積層ピッチとラフト/サポート」です。それぞれ見ていきましょう。
1.移動と回転/拡大と縮小
まず、読み込んだSTLをプラットフォーム(3Dプリントする台)のどこの位置で出力するかを決めます。プラットフォームは、中心が最も水平が出るので安定して3Dプリントできます。またXYZware上で簡単に拡大と縮小が行えます。
3Dプリンタのプラットフォームは水平になっていることが非常に重要です。気を付けないと、出力結果に大きく影響します。また、回転を使って任意の方向で3Dプリントできるように設定します。連載第1回「【第1話】『あッ 3Dプリンター屋だッ!!』との出会い」で説明した通り、3Dプリントする方向によって強度や段差の方向が変わってきます。
2.積層ピッチとサポート・ラフト
設定できる積層ピッチはメーカーにより異なりますが、一般的には0.1〜0.4mmの範囲となります。また、一番大切なのが、ラフト/サポートをどこに付けるかです。こちらについても連載第1回「【第1話】『あッ 3Dプリンター屋だッ!!』との出会い」を参考にしてください。
さて、次回はいよいよ[印刷]ボタンを押して出力を行います! 具体的なXYZwareの設定方法や3Dプリンタ本体の操作などを詳しく紹介します。また、初めて3Dプリントする際の注意事項についても触れたいと思います。お楽しみに! (次回に続く)
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