基本的に、PCとマウスさえあれば無料の3D CADソフトをインストールして、使うことができます。製造現場で行っているような複雑な設計でなければ、そこまで高性能なPCでなくても動作するはずです。特に最近買ったばかりのPCであれば問題ないでしょう。
さて、Y君が調べてくれたように、世の中には無料の3D CADソフトが幾つかあります。ここではその中でもメジャーなもの(3D CG系を含む)を幾つか列挙しておきます。
【無料で使える3D CADツールの一例】
・PTC Creo Elements/Direct Modeling Express 6.0
・Autodesk 123D Design
【無料で使える3D CGツールの一例】
・Blender
・Metasequoia
本連載では、この中から「Autodesk 123D Design」を使っていくことにします。基本的な機能が網羅されており、初心者でも比較的扱いやすいと思います。また、書籍やWeb上での情報も豊富なので、ある程度のことは独学でも実現できるでしょう。ちなみに、あッ 3Dプリンター屋だッ!! でもAutodesk 123D Designの無料勉強会を開催しています。詳しくはFacebookページをチェックしてみてください!
(出力サンプルを手に)N店長。この横のシマシマ模様は何ですか?
層のようになってるでしょ。さっき説明したFDM方式は、熱せられた印刷ヘッドを通った樹脂がノズルから押し出されて立体物の断面形状に沿って一層一層積み重ねていくんだよ。だから層が積み重なったような感じに仕上がるんだ。
なるほど〜。
実はこの層の向きも重要なんだ。昔、ノコギリで木の板を切るときに“木目”に合わせて切るとよいって習ったでしょ? それに近いイメージかな。3Dプリンタでも立体物に対してどの向きに層が重なっているかで強度が変わってくるんだよ。
図11をご覧ください。このように同じ形状でも、プリントの方向が縦か、横かで強度が大きく変わってくるのです。
モノとして出力する以上、強度も考えないといけないんですね。
そう。3Dモデリングする際も、出力する際も、このポイントを忘れずに覚えておいてほしいな。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.