サイバーダインの「HAL 作業支援用(腰タイプ)」と「HAL 介護支援用(腰タイプ)」はいずれも腰に装着することで、“重いものを持ち上げる”“要介護者を抱き起こす”といった際に、作業者の肉体的な負担を軽減する生活支援ロボット。
生体電流に応じてモーターアシスト量が自動調整されるため、利用者の意図に応じた補助を行える。バッテリーを含む重量は2.9kg、動作時間は約3時間だ。なお、作業支援と介護支援では負荷内容が異なるため、ハードウェア的な仕様はほぼ同一だが、制御ソフトには違いがある。
建設業大手の大林組では2014年9月末よりHAL 作業支援用の試験運用を行っており、1人の作業員で総計1.6〜2トンの重量物運搬を行えたという実績が得られたという。この結果を受け、2014年11月より一部の現場での運用を開始する計画だという。
生活の中に入っていくロボットについては安全性の確保が大きな課題であり、ISO(国際標準化機構)は2014年2月1日に生活支援ロボットの安全要件をまとめた「ISO 13482」を発行している。ISO 13482は安全要求事項と保護方法、エネルギー源や熱など危険源に対する要求事項、安全関連制御システムに対する要求事項などで構成されている。
サイバーダインではこの規格取得をベースに、国内での事業展開はもちろんのこと、欧州域内での流通を行うために必要な「CEマーキング」を取得を目指し、欧州での事業展開も図る考えだ。
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