ニッケル・バナジウムを含まない、冷間加工性に優れたβ型チタン合金で、医療用に開発されたもの。ヤング率は従来比25%減としなやかで、変形抵抗は従来比20%減と成形性も高く、従来は不可能だった複雑なデザインにも対応できる。
大同特殊鋼は、しなやかさと冷間加工性(成形性)を向上した高弾性チタン合金「TNCZ」を開発し、2014年10月から線材(ワイヤーロッド)の量産出荷を開始する。
TNCZは、ニッケル・バナジウムを含まない、冷間加工性に優れたβ型チタン合金。医療用に開発されたもので、毒性が少ないとされるチタン・ニオブ・クロム・ジルコニウムの元素で構成されている。
また、ヤング率は従来比25%減としなやかで、変形抵抗は従来比20%減と成形性も高い。そのため、強度は高いものの柔軟性に欠ける従来のチタン合金では不可能だった、複雑なデザインにも対応できる。
主にカテーテルガイドワイヤー、ガイドピン、ステントなどの医療機器向けだが、今後は自動車部品や時計ケースなど、各種分野での活用を目指すという。
製造可能寸法は、線材(ワイヤーロッド)が直径5.5mm〜7.0mm、線(医療用ワイヤー)が直径3.0mm以下となっている。同社では、2017年度の販売目標を10億円としている。
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