今回規制の対象となるのは、日本工業規格JIS C 4034-30「回転電気機械−第30部:単一速度三相かご形誘導電動機の効率クラス(IEコード)」で規定される三相誘導モーターで、以下の7つの条件を満たすものだという。
ただ、ポンプやファンなどの機械に組み込まれ分離して試験できないものや、インバータ駆動専用に作られたものについては除外される。また適用範囲内であっても、特集用途のものや技術的な測定方法や評価方法が確立していないもの、市場での使用割合が極度に小さいものについては、一部で適用除外されるものもある。
実際に2015年4月の規制開始後にクリアしなければならない基準値は、以下の通りとなる。
また、この基準値を算出する式は以下の通りとなっている。
トップランナーモーターはJIS C 4210(2010)規格値と比較すると約35%の損失低減効果が期待できるとされている。トップランナー化により、日本国内のモーターが、全てIE3クラスのモーターに置き換えられたとすれば、期待される電力削減量は、日本全国の全消費電力量の約1.5%である155億kWh/年間になる。高効率モーターは単純に消費電力削減に役立つだけでなく、コスト削減にもつながる。
ただ現状では、産業用モーターメーカーは対応製品の投入を加速させる一方、これらを機器に組み込むユーザー企業の認識には温度差が見えるという。省エネ技術は日本が強みを持つ分野である。今後の認知度向上が求められている。
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