高品質で長期調達可能な部品の採用や、部品配置や筐体構造の工夫などにより、安定した24時間連続稼働を可能とした。
NECは2014年4月8日、ファクトリコンピュータの低価格帯製品で24時間連続稼働可能な「FC-PMシリーズ」の新ラインアップとして、処理性能を向上させた「FC-P32W」とコストパフォーマンスに優れた「FC-P27X」の2機種を発売したと発表した。
FC-P32WのCPUには従来機(FC-P30A)と比べて約1.6倍性能が向上したインテル Xeonプロセッサ E3-1225v3(3.2GHz)、FC-P27Xは従来機(FC-P20X)と比べて2.5倍性能が向上したインテルCeleronプロセッサ G1820(2.7GHz)を採用した。
ディスプレイ出力ポートには、アナログRGBを1ポート、DisplayPortを2ポート標準装備し、フルHD(1920×1080ドット)で最大3画面の表示が可能。医療用電子カルテやセキュリティカメラ映像監視など、それぞれのモニターに異なる画面を表示させることができる。
また、高品質で長期調達可能な部品を採用し、幅広い電圧に対応するワイドバンド電源(AC100V〜240V)、長寿命で空冷効果の高いファンを備え、冷却効率を考慮した部品配置や筐体構造の工夫などにより、安定して24時間連続稼働するとしている。
さらに万一のトラブルに備えるため、ハードウェアの異常を検出する「ソフトウェアRAS」を標準添付。障害発生時のメモリ上の情報をハードディスクに保存するメモリダンプ機能も標準搭載している。加えてハードディスクドライブを2台搭載し、一方のドライブ故障時も、もう一方のドライブで連続運用できるハードウェアミラーリングをセレクションモデルとして用意した。
価格はFC-P32Wが24万1000円(税別)から、FC-P27Xが17万8000円(税別)から。24時間連続稼働が求められるビル・公共施設の監視制御や、精密機械などの製造工程管理・検査装置、医療システム用端末などの分野での導入を提案し、新製品2機種合計で、今後3年間に2万台の販売を見込んでいる。
また、Windows7 Ultimateをプリインストールし、CCC認証とUL認証を取得したモデルも2014年9月に発売予定。
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