「“誤表示”では済みません」米国紛争鉱物規制対応ソリューションをPTCが発表PLMニュース(2/2 ページ)

» 2013年11月18日 19時15分 公開
[三島一孝MONOist]
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何を報告すればいいのか?

 「何をどのように報告すればいいのか」は、米国のGlobal e-Sustainability Initiative(GeSI)とElectronic Industry Citizenship Coalition(EISS)が合同で、Excel ベースの「EICC/GeSI紛争鉱物テンプレート」を作成しており、このテンプレートが米国証券取引委員会ガイドラインに合致したものとして認知されているという。既に日本でも日本自動車工業会(JAMA)や電子情報技術産業協会(JEITA)などが、これらの団体と協力して、日本版のテンプレートの用意などが進んでいるという。

成田氏 PTCジャパン PLM/ALM事業部 事業部長の成田裕次氏

 しかし、現在はほとんどがExcelベースであり、サプライヤーとの情報の授受についてはほとんどが手作業で行われている。今回のPTCの新ソリューションはこれらをシステムで効率化し、対応の負担を軽減しようというものだ。

 「PTC Materials Compliance ソリューション」は、製品およびサプライチェーン全体にわたり紛争鉱物に関する状況の体系的な判断が可能であるという情報管理面と、報告書の作成を自動化できるという作業負担の軽減という2つの面で効果を発揮するという。

 例えば、あるサプライヤーにおいて、規制の対応状況を一覧で表示させる。その中で情報不足の規制項目についてクリックすると、必要な情報を求めるメールと添付したテンプレートが自動作成される。そのメールに対する返信を取り込むだけで自動的にシステム内の情報が更新される。手動でデータを入力するという手間が発生しないということが特徴だ。

規制対応メール作成 サプライヤーを選択すると各種規制対応情報などが表示(左)、情報不足の項目がありクリックすると自動で情報入力を求めるメールが作成される(右)(クリックで拡大)

 成田氏は「含有物を調べる機能は他社製品でもあるが、より細かいレベルの管理が行え、作業手間を軽減できる機能を持つことが当社のソリューションの特徴だ」と話している。

NetIDEAS買収による初のマネージドサービスを提供

 また、同ソリューションは、ハードウェアそのものはユーザー企業が所有するもののPTCが全てのソフトウェアと関連インフラをインストールし、運用、管理するマネージドサービスモデルで提供する。全面的にソリューションをPTCがホスティングすることにより、エンタープライズアプリケーションを新たに導入する際、社内IT部門に掛かる負荷を軽減できるとしている。

 同社では2013年9月17日に米国のホスティングサービスプロバイダーである米NetIDEASを買収しており、今回は同社の技術を活用したことでホスティングサービスを実現したという(関連記事:PTC、ホスティングサービスの米NetIDEASを買収――クラウド対応を強化)。



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