東京工業大学、オムロン ソーシアルソリューションズ、オムロンは、社会インフラの劣化進行の監視や地震などによる突発的な損傷を検出する新しいセンシング、モニタリング手法の共同研究を開始した。
東京工業大学、オムロン ソーシアルソリューションズ、オムロンは2013年8月7日、交通インフラ(社会インフラ)の劣化進行の監視や地震などによる突発的な損傷を検出する新しいセンシング、モニタリング手法(データ分析技術、情報提供技術)の共同研究を開始したことを発表した。東京工業大学内に「共同研究講座(講座名:社会インフラのセンシング・ソリューション研究講座)」を設置し、2015年度中の実用化を目指して研究を進めていくという。
橋やトンネルに代表される交通インフラの老朽化は、今後20年で加速度的に進行するといわれている。そのため、交通インフラの維持管理を効率的に実行し、安全性の確保やLCC(ライフサイクルコスト)の適正化を図ることが、社会的課題として注目されている。
今回の共同研究では、橋梁の使用環境・動態・挙動を捕捉・分析し、劣化進行監視・限界状態防止を図ることを目的とする。
東京工業大学が保有する「構造工学・地震工学・維持管理工学」に基づく「データ分析技術」と、オムロングループが保有する「センシング技術」「無線ネットワーク技術」を掛け合わせることで、新しいセンシング手法、モニタリング手法を開発。それら新技術をベースとした実用的なモニタリングシステムを実現することで、点検と点検の間の安全性の確保や、現状の構造物の性能・挙動の確認、地震や台風などによる突発的な損傷の検出、原因究明や将来の損傷劣化予測などに役立てるという。
事業化に向けては、オムロン ソーシアルソリューションズが点検の効率化およびLCCの最適化を目的とした交通インフラの老朽化関連事業の取り組みを開始し、フィールドでの実証実験を経て開始する計画である。
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