今回は、茨城大学、千葉大学、上智大学の3校の学生フォーミュラチーム代表が今回の大会への意気込みや開発車両についてのプレゼンテーションを実施した。
茨城大学「IUR」は、研究室が主体となっているため、構成員は主に大学院生で、他チームと比べてやや年齢層が高い。同チームは第10回大会で総合第5位だった。第11回大会で持ち込む車両で注目してほしいのは、エアロデバイスだという。また車載カメラを今年から採用し、ドライバーでなくても走行の様子が確認できるようにした。同チームのスポンサー獲得数の多さも自負しているという。スポンサー企業とハニカムエンボス部品の共同開発に取り組んだり、「人とくるまのテクノロジー展」で車両展示をしたりなどで、スポンサーに恩返ししてきたとのことだ。
千葉大学「CUFP」の第10回大会での総合順位は第7位で、「日本自動車工業会会長賞」も受賞した。前回のエンデュランスは「満足のいく走りができなかった」とのことで、車両のジオメトリを再検討し、もっとパフォーマンスが発揮できるよう改良しているという。前回車両から搭載したターボチャージャもさらなるパワーアップを目指す。設計と平行し空力面の検討も実施しているそうだ。同校の通常のカリキュラムでは、加工機のオペレーション実習は3年生からだが、学生フォーミュラの活動に参加することで1年生から実習に参加可能になる。
過去、学生フォーミュラ大会で5回も総合優勝している上智大学「Sophia Racing」だが、前回の第10回大会はエンデュランス11周目でリタイヤとなってしまい、総合成績が27位と非常に無念な結果となった。エンジンパーツの疲労破壊が原因だった。同チームは第10回大会後も意気消沈することなく、オーストラリア(メルボルンで開催)の学生フォーミュラ大会に参戦し、総合4位という成績を収めた。今年は、ドイツ大会の参戦も目指す。
今回の車両は単気筒エンジンに変えて軽量化し、空力性能・エンジン性能面ともにアップさせるという。
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