消防車両を手掛けるモリタホールディングスが展示していたのが、林野火災用消防車のコンセプトカー「Wildfire Truck」。2010年にドイツで開催された世界最大の防火・防災見本市「インターシュッツ」でお披露目されるやいなや一躍脚光を浴び、2011年には米国で最も権威のあるデザイン賞「IDEA賞」のCommercial And Industrial Products部門において、最高賞の“金賞”を受賞している。
「山火事を想定した消防車のコンセプトカー。山の中で通信が遮断してしまったときも、衛星通信によって現場の様子を伝えたり、外部からの指示を受けたりといった情報のやりとりが行える」(同社)。
もちろんタンクや放水銃も備えているので、走りながらの消火活動も行える。同社が業界に提案し、現在では多くの消防車に採用されている泡を使った消火システム「CAFS(Compressed Air Foam System:圧縮空気泡消火装置)」も装備しており、少量の水で高い消火性能を誇る。
ロボットアニメに出てきそうな特徴的なその外観は、外装にFRPを使うことで、それまでの鋼板ではできなかったデザインを実現している。FRP採用により車両重量を大幅に削減できるため燃費効率の向上にも貢献。大量生産も可能になったため、コストダウン効果も期待できるという。
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