今回は、数あるパーソナル3次元プリンタの中から、どうして「Replicator」を選んだのか説明する。
前回は、3次元プリンタのさまざまな造形方式について触れました。今回は、3次元プリンタ選定時の留意点について述べます。
僕が購入した決めた2012年夏の時点では、パーソナル3次元プリンタは最も安いもので5万円くらいからあって、数種類の選択肢がありました(ほとんどが海外製ですが)。
数あるパーソナル3次元プリンタの中から「Replicator」を選択した主な理由は次の4つでした。
20万円以内で購入できないかと思っていましたが、Replicatorは1999ドル(購入当時で約16万円)でした。その他、20万円以下の商品は幾つかありましたが、以降で説明する利点も踏まえて「最もコストパフォーマンスが高い」と判断しました。
Replicatorは20万円以下の安価なモデルの中で、最大サイズ(225×145×150mm)のプリントが可能でした。プリントサイズについては、おのおのが作りたいモノのサイズ次第ですが、大きいに越したことはありません。僕は、オリジナルDVD(12cmディスク)のケースを作成しましたが、ギリギリ収まる範囲でした。ただし「大きなサイズのプリントが可能」ということだと、装置本体の外形寸法もそれなりに大きくなるので、置き場所も考慮にいれておく必要があるでしょう。
検討対象にした3次元プリンタの材料の形式は、Replicatorで用いているフィラメントタイプ以外に、各3次元プリンタ専用の「カートリッジタイプ」がありました。使用し続ければ、当然、材料を補充しなければなりません。アメリカから輸入すると配送料が毎回50ドルくらいかかってしまいます。Replicatorで使用できる直径1.8mmのABSフィラメントであれば、国内で入手可能です。安価で調達可能な材料を使用可能なことは、ランニングコストを抑える上で大きな魅力です。
その他の装置の造形モデルと比べて、一番仕上がりが微細できれいに感じたのが、Replicatorでした。3次元プリンタのプリントの造形精度を決める主なスペックは積層ピッチ(Layer thickness)です。MakerBotのWebページによれば、Replicatorの積層ピッチは0.2〜0.3mmとなっています。同価格帯の3次元プリンタと同等の性能ですが、ユーザーが投稿している画像を比較すると、他の3次元プリンタでプリントした造形モデルよりキレイに仕上がって見えました。
購入後、実際に試してみると、積層ピッチ0.1mmの設定でもプリントすることができました。ただし、全てのマシンや条件で、この積層ピッチが実現できるかどうかは分かりません。
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次回は、「Replicatorをどのように購入したか」について説明します。
森田浩史(もりた ひろふみ)
早稲田大学大学院機械工学科卒業。家電メーカーでカーナビの機構設計に従事。SIerでの勤務後、フリーランスを経てチームラボへ入社。Webシステムの構築をしながらチームラボMAKE部でハード、ソフトを問わずモノづくりに携わっている。
筆者ブログ:「3Dプリンターにバンザイ!」
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