寸法公差や幾何公差により寸法バラツキのある部品同士を組み立てた際の、バラツキの積み上がりを計算すること。開発する製品の機能が設計仕様を満たすか否かの確認を主な目的とする。
静岡県浜松市で行われた東海地区大会は愛知県名古屋市で開催される。
……ねえ、ナオ。最初からヤッホーで調べればよかったんじゃない?
……
何だか分かったような気がするけど、まだよく分かんないなぁ
そうね。でもひとまず定義は分かったわ。寸法公差も幾何公差もOPT惑星図面には描いてあるものね。でも、もともとオジイたちが書いたやつだから、『バラツキの積み上がり』なんて自分たちで計算したことはなかったわね!
ね〜。何でそんなことしなくちゃいけないのかな? よく分かんないよ。それにやり方も分からないもん
よし、それじゃ俺さまが公差解析のことをしっかり理解している会社を探してやるぜ。それでキミたちは何でやらなきゃいけないのか、どうやって計算するのかを突き止めてくれよ!
そうね、公差解析をやる“意味”と“方法”を探しにいきましょう。今度こそ狙った所に連れていきなさいよね、ナオ!
……
セトール工業大学とはサヨナラだね。ありがとう、妖精さん!
アズーが振り返ったとき、妖精さんの姿はもうそこにありませんでした。
あれ? もういないや
じゃあ、今日のところはこれで帰るとするか。まずスーパー銭湯というところに行き、それからビール飲もうぜっ!
あなた、大したことしてないのに、ほんっとエラそうね?
……
下のグラフは当社で開催した公差解析関連のセミナーの参加者(設計・生産技術・解析技術エンジニアなど)約100人に対して行った「公差解析の方法を学んだことがありますか?」という質問の回答を集計した結果です。
「全くない」と「独学」が半数を占めています。設計者の方に絞るとその割合(「全くない」+「独学」)は、7割を超えるという驚くべき結果が出ています。
この結果はあくまでも目安ではありますが、実際に公差解析を学ぶ機会が限られており、個々の裁量に依存して公差解析が行われることが非常に多いのは事実です。
独学でこれまで行われてきた方や現在の方法に不安のある方にとっては、公差解析の基礎をあらためて再確認する機会、また初めて学ばれる方にとっては入門の機会として、この連載がお役にたてるなら幸いです。
このあたりについて、ココにもう少し話を聞いてみましょう。
OPTはね、オジイたちがずーーーーっと昔に設計した惑星なの。いまも少しずつ住人の暮らしに合わせて私たちが少しずつ仕様は変えているけれど、オジイたちが作ったものがあくまで基盤なのよ。そのおかげでいままで惑星はずっと無事に維持されてきたんだから、いまさら確認する必要はないでしょ?
――どこかで聞いたことのある言葉ではありませんか?
そう、現在の日本も、OPTも、もしかしたらそんなに変わりはないのかもしれません!
次回はいよいよ、「公差解析をやる意味と方法」を求めてメーカーに潜入します! 果たしてアズー、ココ、ナオは、答えにたどり着くことはできるのでしょうか!? (次回に続く)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.