マザーボード上に配置されている円筒状の物体「コンデンサ」は電気を蓄えたり、蓄えた電気を放電したりする機能を持っている
前回までは、「抵抗器」を中心に解説してきましたが、今回の主役は「コンデンサ」です。
まずは、マザーボード(以下、M/B)上のコンデンサを見つけてみましょう。抵抗器(表面実装用のチップ抵抗)に比べ、その姿を容易に発見できると思います。“円筒状”の形をして、ボード上に散りばめられているものがコンデンサです(画像1)。
では、このコンデンサにはどんな機能があるのでしょうか?
それは、“コンデンサ内に電気を蓄え、蓄えた電気を放電する”ことです。
では、どのように電気を蓄えるのか?
コンデンサの中には、向かい合わせの2枚の電極板があります。その間に“誘電体”と呼ばれるものが入っており、電極板に直流電圧を加えることで電気が蓄えられます。蓄えた電気を放電するためには、コンデンサに付いている端子をつなげる、つまりショートさせれば電気は放出されます。実際の回路では、この充放電を抵抗やコイルなどのほかの部品と組み合わせることで実現させています。
次に、コンデンサの用途を見てみましょう。
コンデンサは前述したように、直流電圧を掛けることで電気が蓄えられるため、直流の電流を通さないという性質を持っています。これを利用して、カップリング(2つの回路を接続するときに、その2つの入出力間に直流的な電位差があれば直流の電流を遮断する)やデカップリングのコンデンサ(電源回路に入ってくるノイズをカット)などとして使用されます。
また回路的には、
などに用いることができます。
次回も引き続き、M/B上に数多く見られる「電解コンデンサ」について取り上げます。(次回に続く)
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