マザーボード上に数多く配置されている“電解コンデンサ”。なぜ円筒状なのでしょうか? その特徴について詳しく解説する
マザーボード(以下、M/B)上には円筒状のコンデンサが数多く載っています。
この形状のコンデンサを「電解コンデンサ」といいます。
すでにボード上に搭載されていて分かりませんが、実際には2つのリード線が付いています。また、よく見るとその2つのリード線の長さが異なっています。この長さの違いは、一般的にコンデンサの電極がプラス(+)かマイナス(−)かを表しています。ちなみに、脚の長い方がプラスになります。
しかし、リード線の脚の長さでは判断できないものもあります。
その場合には、電解コンデンサにマイナス(−)の表示がされていますので(図1、画像1)、その表示側に付いているリード線がマイナスとなります。
ここまでの説明でお分かりだと思いますが、電解コンデンサには極性があるため、この極性を誤って接続すると破損する恐れがあります。また、容量的にもほかのコンデンサと比べて大きいのが特徴です。構造的に見てみると、電極には“アルミニウム”、誘電体は“酸化膜”を使用しています。
ここで、質問です。電解コンデンサはなぜ円筒状なのでしょうか?
その理由は、この構造(形状)にすることで“電極の表面積を大きく取ることができ、コンデンサの容量を容易に大きくすることができる”からです。
以下に、電解コンデンサの種類を示します。
M/B上の電解コンデンサをよく見てみると、容量などが記載されています。このように大型の電解コンデンサでは、画像2のように直接素子に容量(1500μF)や耐圧(6.3V)が記載されています。この耐圧以上の電圧を加えると、破損する恐れがあります。このほかにも抵抗器で紹介したカラーコードのように、記号で表されているものもありますが、これについては次回以降で紹介します。(次回に続く)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.