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非可食バイオマス由来で海洋生分解性を有する酢酸セルロース板材を開発:材料技術
東宝化成工業とネクアスは非可食バイオマス由来で海洋生分解性を有する酢酸セルロース板材「RECEBIO」の開発に成功した。
合成樹脂プレートを製造する東宝化成工業と生分解性バイオマスプラスチック原料を製造するネクアスは2024年5月14日、持続可能な素材活用と高い機能性を追求する共同開発プロジェクトを通じて、非可食バイオマス由来で海洋生分解性を有する酢酸セルロース板材「RECEBIO(リセビオ)」を開発したと発表した。
原材料には土壌生分解性と海洋生分解性を有する「NEQAS OCEAN」を使用
RECEBIOは、汎用プラスチックと遜色ない物性を有しながら、海洋生分解性プラスチックでは難しかった全光線透過率89%という高い透明性を実現した。帯電防止効果も見込め、静電気の発生や蓄積を抑えてほこりやちりを寄せ付けにくい性質もある。酢酸由来の抗菌/抗ウイルス効果が素材そのものにあり、菌やウイルスの繁殖を抑制し、製品の衛生面を向上できる。
また、裁断、曲げ、印刷などの二次加工で、通常の汎用プラスチックと同等の加工が行え、溶剤接着にも対応する。
RECEBIOの原材料には、土壌生分解性と海洋生分解性を有する「NEQAS OCEAN」を使用している。同素材は、非可食性植物である木材から得られるセルロース由来のものであり、石油資源の節約に貢献する。意図しない自然環境への流出があった場合は最終的にCO2と水にまで分解される。そのため、RECEBIOでは、自然環境への流出が想定されやすい用途への展開を目指すとともに、リサイクル性が高いという特徴を生かし、屋内で耐久財として使用した後は製品として再生させるなど、廃棄する事を前提としない用途への展開も目標として掲げている。
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