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2025年度までに1700億円規模に、国内フィールドワーク支援ソリューション調査:製造マネジメントニュース
矢野経済研究所は、国内フィールドワーク支援ソリューション市場の動向調査結果を発表した。2019年度の同市場を前年度比129.6%の442億円と推計し、2020年度は前年度割れするも、2021年度以降は拡大基調に転じると予測している。
矢野経済研究所は2020年9月16日、国内フィールドワーク支援ソリューション市場の動向調査結果を発表した。
フィールドワーク支援ソリューションは、スマートデバイスやタブレットなどのIT機器やIoT(モノのインターネット)技術を活用して、現場作業者の業務負担を低減したり、作業効率をアップしたりするシステムを指す。
同社では、2019年度の同市場を前年度比129.6%の442億円と推計。プロジェクト規模の大きい、製造や建設、インフラ設備保全などの案件が市場をけん引していると見る。
2020年は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、システム開発や実証実験、現場での実装などが遅れており、前年度比97.5%の431億円になると予測する。
しかし、2021年度以降は経済の回復とともに同市場も拡大基調に復調し、2022年度以降は年率20%を超える高成長が続くと予測。2025年度には1700億円規模にまで成長すると見込んでいる。
同社は、フィールドワーク支援ソリューションの中でも、作業支援やコミュニケーション、協働、業務用にさまざまなロボットを利用する「業務支援」ソリューションを注目トピックとして挙げている。近年、業務支援ソリューションは、工場や大型商業施設、交通拠点、建設現場などで実装が進んでいる。
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