パナソニックは、シンガポール国立大学と共同で精度の高い顔照合技術を開発した。顔の向きが真横あるいは顔の一部が隠れていても個人を判別でき、従来の技術と比較して顔照合性能が最大5倍改善している。
パナソニックは2017年5月10日、シンガポール国立大学と共同で、精度の高い顔照合技術を開発したと発表した。同技術を利用することで、監視カメラに写った要注意人物を自動検知し、アラームを鳴らすようなシステムの開発が可能になるという。
同技術では、ディープラーニングのネットワーク構造を改良し、有効な特徴を抽出可能にした。そのため、顔の向きが真横あるいは顔の一部が隠れていても、個人を判別できる。これに、撮影環境に合わせて顔照合の類似度計算を最適化する技術を組み合わせることで、同社の従来のディープラーニング技術と比較して、顔照合性能を最大5倍改善した。
同技術はアメリカ国立標準技術研究所(NIST)が公開している、映像セキュリティ市場で撮影され得るあらゆる条件を網羅したベンチマークデータセットにおいて、顔照合性能が世界最高水準であると評価された。
同社では今後、映像セキュリティや本人確認ソリューションへと同技術を展開し、公共施設での監視や入場管理、出入国管理などに活用していく。
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