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サーバ付き複合機から始まる、コニカミノルタのIoTプラットフォーム構想製造業IoT(1/2 ページ)

コニカミノルタは、企業のITインフラを統合/管理できるIoTビジネスプラットフォーム「Workplace Hub(ワークプレイスハブ)」を発表。サーバ付き複合機を中核としてに2017年秋からオフィス向けに販売を始める。同社の汎用的なIoTプラットフォームとして構想されており、医療分野や製造業に向けた開発も進んでいる。

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 コニカミノルタは2017年3月23日(現地時間)、ドイツ・ベルリン市内で、欧州や米国、そして日本などから報道陣やアナリストを招いてグローバルプレスイベントを開催。企業のITインフラを統合/管理できるIoT(モノのインターネット)ビジネスプラットフォーム「Workplace Hub(ワークプレイスハブ)」を発表した。2017年秋に発売する予定だ。

「ワークプレイスハブ」を発表するコニカミノルタの山名昌衛氏
「ワークプレイスハブ」を発表するコニカミノルタの山名昌衛氏。ステージ中央にあるのは、単独の小型エッジサーバとして2018年春にラインアップに加わる「Workplace Edge(ワークプレイスエッジ)」である(クリックで拡大)

 同社は「CeBIT 2017」(2017年3月20〜24日、ドイツ・ハノーバー)の会場で、オフィスのITインフラを、複合機に搭載したサーバで管理する製品として、ワークプレイスハブを先行公開している(関連記事:コニカミノルタがサーバ付き複合機の投入で「コト売り」を加速する)。ベルリンのグローバルプレスイベントは、このワークプレイスハブの正式な発表会として開催された。

 ワークプレイスハブは、複合機の用紙トレイ部にサーバを組み込んだサーバ付き複合機と、サーバに組み込んである、さまざまなITインフラを統合/管理できるソフトウェアから構成されている。このソフトウェアは、複合機やクラウドなどとの連携を行う「IT INFRASTRUCTURE」、マネージドITサービスを提供する「MANAGED IT SERVICE」、情報システム部門の管理作業に用いる「ADMIN DASHBOARD」、社内ユーザーのコラボレーションなどに活用する「TEAM PLACE」という4つのコア機能に分かれる。

「ワークプレイスハブ」の中核になるサーバ付き複合機サーバに組み込んであるソフトウェアの機能 「ワークプレイスハブ」の中核になるサーバ付き複合機(左)とサーバに組み込んであるソフトウェアの機能(右)(クリックで拡大)

 ITインフラの統合/管理では、企業ITに用いられるさまざまなアプリケーションベンダーとの連携が不可欠だ。現時点では、マイクロソフト(Microsoft)、HPE(Hewlett Packard Enterprise)、ソフォス(Sophos)の他、オープンソース関連ではカノニカル(Canonical)やブレイントライブ(BrainTribe)などとの提携を発表している。

 ワークプレイスハブは、複合機だけでなく、サーバ側の機能であるITサービスも含めてワンストップでサポートすることが特徴になっている。専用のアプリストア「KONICAMINOLTA Market Place」で販売する連携運用可能なアプリケーションのサポートも含んでいるので、アプリストアが充実するほど、よりワンストップの価値が高まることになる。

 主な顧客として想定するのが、従業員が20〜200人の中小企業だ。こういった中小企業では、情報システム部門のリソースが少ない上に、管理のためのサーバなども用意されていないことが多い。ワークプレイスハブは、オフィスに最低でも1台は用意されていて、ネットワークに必ず接続されている複合機に、ITシステムを統合/管理できるサーバ機能を持たせれば問題解決につながるというコンセプトを基に開発された。また、同社が欧米を中心に高いシェアを持つ複合機のユーザーに即座に提案できることも重要なポイントになる。

 コニカミノルタ社長の山名昌衛氏は「顧客は、複雑に変化していく企業ITシステムにわずらわされることなく、オフィス内での業務遂行に集中できるようになる。クラウドとエッジを橋渡しする、IoT志向型サービスの正しい形だ」と語る。

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