リコール連発のホンダ、信頼は取り戻せるのか
ホンダが2014年11月10日、2014年度に入って初となる新型車発表会を開催しました。発表した車両は5代目となる同社のフラッグシップセダン「レジェンド」です(関連記事:新型「レジェンド」は“昂ぶり”を表現、ホンダが旗艦セダンの復権目指す)。
新型レジェンドはもともと、2014年秋にも発売される予定でした。しかし、発表会の開催日が秋というにはかなり遅い11月にずれこみ、発売日は年明けの2015年1月22日になりました。
ここまで遅れたのは、新開発の1モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-DCD(以下、i-DCD)」を搭載する「フィット ハイブリッド」のリコールが連続して発生し、その対策に追われたためです。この他、軽自動車の「N BOX」などでも大規模なリコールを発表しています。
これだけリコールを連発するのには何か理由があるはずです。新型レジェンド発表会の質疑応答で、ホンダ社長の伊東孝紳氏は、「新開発のi-DCDは、モーターの能力を走行シーンに合わせて最大限に引き出すため高度な制御が必要だった。今回のことで反省すべきは、この走行シーンに合わせた制御について、テストコースでの試験が不足していたことだ」と説明しました。
しかしこれは、i-DCD搭載車についての説明に過ぎません。もっと根本的なところに問題があるのではないでしょうか。
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