なぜ鶏肉を次工程に手渡しすると歩留まりが上がるのか 元トヨタ生技の改善4選:元トヨタ生技が見た食品工場のなぜ(4)(3/3 ページ)
4つの事例を書いたが、これらは工場のある断面を切り取っただけのものだ。どの工場も日々改善を続けているので、もし今訪問しても、同じ景色が見られるとは限らない。
改善のイメージは、草の根っこに似ていると私は思っている。ジャストインタイムと、ニンベンのついた自働化。この思想を自分の工程にどう落とし込むかを、試行錯誤していく。根が伸びる先に石があれば止まることもあるし、迂回することもある。真っすぐには伸びない。だからこそ、実践による検証が欠かせない。
そしてその過程で、人が育つ。失敗に対する耐性がつき、発想力が磨かれてくるのだと思う。
そのために、次の3つをお願いしたい。
- 少ない人数で改善ができるモデルラインを作ること
- 改善に興味がある人を集めてチームを作ること
- 失敗を見守ること
人も設備も、全部を一気に変えることは不可能だ。まずは小さな穴を開ける。そこから、仕事に共感する人、改善が楽しくなる人が出てくる。楽しい人が増えれば、その会社は圧倒的になる。
これは食品であろうが、他の製品であろうが同じである。見方が分かれば、全部できるようになる。
さあ、あなたはここまで読んで、何かヒントを得られただろうか。このまま現場に行って、何かできることがあると思えただろうか。(連載完)
田代勝良(たしろ かつよし)
工場改善サービス株式会社 代表取締役
トヨタ自動車にて約16年間、生産技術・現場改善に従事。独立後は「社長より先に作業着を汚すコンサルタント」として中小製造業を中心にトヨタ生産方式ベースの現場改善コンサルティングを提供。中部産業連盟・日本能率協会などでのセミナー登壇実績多数。
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